432夜 赤いバラ、どこから来たの？

田中敏夫- ggrosarian「バラ咲く庭の物語」より

赤いバラというとガリカのアポシカリー・ローズ（Apothecary’s Rose）、でも、430夜でくわしく書きましたのでここではくりかえしません。
世の中にはたくさんの”赤いバラ”が流通していますので、どう整理したらいいかと悩んでいます。

切り花としては国内ではローテローゼ（Rote Roze）が人気を博し一時代を築きました。ヨーロッパでは以前はコルデス農場が作出したカルディナル（Kardinal）などが切りバラとしてさかんに流通していたようです。

Rose, Botanic Gardens, Belfast – geograph.org.uk – 1389411
Red Devil

個人的にはレッド・デビル（Red Devil）の妖しいほどの赤が好きです。
もういつだったか思いだせないほど前のことですが、岡山のRSKバラ園で見た数百株をこえると思われるほど植栽されていたレッド・デビルの鮮やかな赤がいまでも鮮やかによみがえります。レッド・デビル、赤い悪魔。しかし、またなんと魅惑的な名前なのでしょう！
多くの育種家が”理想の赤（混じり気のない赤）”を求めて交配を行ってきました。現在でもその努力は続けられています。ということは、育種家にとって”完璧な赤”はまだ現れていないと言ってもいいのかもしれません。

アポシカリー・ローズ以後、どんな品種が”赤”をもたらしてきたのかおさらいしてみようと思いました。

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