「日本のランドスケープデザインの原点は日本庭園にある」と戸田芳樹氏は確信している。そして、日本のランドスケープアーキテクトは職業人として日本庭園をどの程度理解しているのかを自問自答して欲しいと望んでいる。 I. 日本庭園史におけるパラダイムの転換とデザイン II. 桂離宮の美と技を語る III. 津田永忠と後楽園 IV. 絵画の技法と日本庭園 |
この度、日頃より考えていました日本庭園のデザインについて、朋友野村勘治氏との会話を元にまとめ「日本庭園を読み解く」のタイトルで上梓いたしました。これはランドスケープデザイン誌(年6回)に連載した6編を新たに読み直し再構築したものです。掲載後に気付いたことや表現の分かりにくさ、間違いを直すなどで時間が経ってしまいましたが、やっとまとめることができました。 日本庭園の解読書は学問性の高い書籍から名庭園の案内本まで幅広くあります。しかし庭園づくりをしている作庭家や、ランドスケープアーキテクトとしてデザインに携わる人々が求めていた本は少なかったと感じております。日本庭園は長い時間経過の中で変化も多く、分かりにくい点も多々あり、解説にはリスクがつきまといます。しかし、このままでは日本庭園の本当の面白さを伝えぬまま時が過ぎ去るだけ、そこで思い切った庭園解説に踏み込んでみました。 そこには桂離宮の時間軸の長さと懐の深さ、岡山後楽園の土木的発想の庭園デザイン、絵画と日本庭園の意外に近い関係性など、従来とは違った視点だからこそわかる事実がありました。少々暴走気味の表現は今後、議論の余地として受け取っていただき、古き日本庭園をもう一度見直したいと思いました。 このシリーズはこれからも続けていき、日本庭園の表現を学び、世界に発信できればと思っております。また、この書を切っ掛けにして日本庭園の議論の輪が広がっていくことを望んでいます。今後とも、ご指導ご鞭撻の程どうぞよろしくお願いいたします。 |
造園家とランドスケープアーキテクトのための 日本庭園を読み解く ~空間構成とコンセプト~ |
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著者 | 戸田芳樹・野村勘治 |
規格 | オールカラー100ページ、タテ162mmxヨコ257mm |
定価 | 本体:1,200円(税別) |
ISBN | 978-4944091690 |
発行日 | 2021年4月10日 |
発行 | マルモ出版 |
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情報提供 | ㈱戸田芳樹風景計画・ランドスケープアーキテクト連盟会長 戸田様 HP:http://www.todafu.co.jp/ Gadenet(ガデネット)会員情報マイページ:https://gadenet.jp/todafu/ |