幕末に日本を訪れた外国人が、江戸園芸文化の素晴らしさに驚いたといわれています。昔から園芸好きであった日本人、そして当時もてはやされた植物を浮世絵から読み解いていきましょう。
浮世絵といえば、美人画や役者絵を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、当時の流行を映した浮世絵のなかには、植物が描かれたものも多く存在します。植物に熱狂する人々、流行の植物、意匠を凝らした染付の植木鉢など、当時の園芸文化の水準が非常に高かったことが見て取れます。
今回は太田記念美術館主席学芸員の日野原さんに、浮世絵に登場する植物を愛好する人々、当時の園芸文化、陶磁器(植木鉢)文化についてお話いただきます。特別に、普段は美術館でガラス越しにしか見ることができない貴重な浮世絵を数点、間近でご覧いただける予定ですので、お楽しみに!
►日野原 健司(ひのはら けんじ)
太田記念美術館主席学芸員、慶應義塾大学非常勤講師
浮世絵専門の美術館である太田記念美術館の学芸員として「江戸園芸花尽し」、「江戸妖怪大図鑑」などの展覧会を開催。著書に『浮世絵でめぐる江戸の花―見て楽しむ園芸文化』(平野恵氏との共著、誠文堂新光社、2013年)、『かわいい浮世絵』(東京美術、2017年)ほか多数。また、雑誌『ビズ』にて「お江戸浮世絵花巡り」を連載(終了)。
第10回JGN音羽サロン 「浮世絵に見る江戸時代の園芸ブーム ~植物に熱狂する人びと~」 |
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講師 | JGN創立メンバー 太田記念美術館主席学芸員 日野原 健司氏 |
開催日時 | 2017年6月25日(日)15:00~17:00 |
開催場所 | JGN事務局 |
参加費 | JGN会員:2,000円 一般:2,500円 ※参加費学割:学生で30歳以下の方、参加費を1,000円割引します。►イベント学割の詳細 |
定員 | 10名(先着順) |
一般社団法人 ジャパン・ガーデナーズ・ネットワーク | |
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6月25日(日)に開催のJGN音羽サロンは、「浮世絵に見る江戸時代の園芸ブーム」というテーマのもと、JGN創立メンバーで、浮世絵専門の美術館である太田記念美術館主席学芸員の日野原健司さんにお話いただきました。植木市や植木売りが登場する浮世絵を通して、当時の人々の園芸に対する情熱を浮かび上がらせるとともに、現代でも十分通用する意匠の植木鉢が浮世絵に描かれている様子、子供向けにさまざまな植物の姿と名称が記された「玩具絵」と呼ばれる浮世絵をご紹介くださいました。そして特別に、美術館などではガラス越しにしか見られない本物の浮世絵を間近で直接観賞。浮世絵を通して日本の園芸の奥深さを知る貴重な機会となりました。