登山をすると、歩を進める間、目にする植物たちにも興味を覚えるようになります。普段はお目にかかれない分、高山の植物たちとの出会いには特別な縁を感じる人も多いようです。今回は、私たちの身近にある園芸植物からはちょっと離れて、過酷な東チベットの環境に適応しながら生きる植物の姿に触れてみませんか?植物を愛してやまない長岡求理事のガイドで、植物探索の旅が始まります。 |
► 長岡 求(ながおか もとむ) ㈱フラワーオークションジャパン取締役 得意分野は、花き流通、品種動向、植物形態学、植物分類学、イベント企画など多岐にわたる。産地をくまなく回ってきた経験を活かし、講演活動や業界紙への寄稿も多い。新品種に係る知識は膨大である。ジャパンフラワーセレクション実行協議会中央審査会の委員など、各種の新品種コンテストの審査員を担う。専門学校講師、園芸関連の各種委員、NHK趣味の園芸の講師も務める。「四季を彩るすてきな鉢花」(パッチワーク通信社)、「栽培カレンダーですぐわかる 鉢花ハンディ事典」(NHK出版)など著書多数。JGN理事。 |
高山病にかかり、動けなくなってしまう人も出たという標高4,000m地帯。そこには、どんな植物たちが待っていたのでしょうか?
JGN事務局スタッフ(以下JGNで表記):
そろそろ植物の話に入っていきましょう。写真をたくさんご用意くださったんですね。
長岡:
今回撮影した写真の中から、音羽サロン(注)用に216点をピックアップしてリストにしてあります。その中から、興味深い植物を選んでみましょうか?
(注)当会事務所で行われるサロン。会ってみたい人に膝突き合わせて話を聞いちゃおうという、現代版寺子屋企画。いわゆる講義ではなく、講師と参加者の闊達な対話で進められます。
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JGN:
先にリクエストにお応えいただいても良いでしょうか?今回の旅で、どんなメコノプシスに出会ったか教えてください。
長岡:
ブルー系の種類?それなら旅の間、毎日見られました。写真はたくさん撮ったのですが、その後が大変。一体、どの種なのか学名を調べて同定するのに、戻ってきてから苦労しましたよ。