チャイナ・ローズは名前のとおり中国由来のバラです。園芸種が古くからあることが知られています。唐の詩人李商隠による『房中曲(女人の部屋における詩:遊女のいる楼閣での詩)』と題された漢詩の冒頭では、
薔薇は人恋しさに泣き(薔薇 幽素に泣き)
緑の葉に包まれて咲く花は銅貨のように小さい(翠帯 花銭 小)
と歌われています。この詩で歌われたバラはチャイナ・ローズだと思います。
李商隠は9世紀、晩唐の人です。チャイナ・ローズがすでに唐の時代に庭園を飾っていたのです。
日本にも古い時代、ヨーロッパに先んじて到来し、庚申薔薇(庚申=57日目ごとに咲くバラ)、月季花、長春花などと呼ばれていましたが、いつもたらされたかははっきりしていません。
18世紀中ごろ、チャイナ・ローズはヨーロッパへもたらされました。
1753年、植物分類学の父リンネは年報”Species Plantarum” にロサ・インディカ(R. indica)の情報を掲載しました。おそらくいずれかの東インド会社の圃場からもたらされたのだと思います。
1768年、オランダの植物学者ニコラウス・フォン・ジャカン(Nikolaus Joseph Freiherr von Jacquin)は植物誌”Observationum Botanicarum”のなかでロサ・キネンシス(R. chinensis)として記述しました。
ロサ・インディカ、ロサ・キネンシスが同じものであったかどうかは明らかではないようですが、よく似た品種であったことは間違いないようです。18世紀の中頃、ヨーロッパへもたらされたと理解してよさそうです。
しかし、インディカ、キネンシスはともに原種ではなく、赤花の園芸種でした。
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