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コーティング肥料を試してみた
コラム「植物はいきもの」

コーティング肥料を試してみた コラム「植物はいきもの」

コーティング肥料 見た目は一般的な化成肥料と似ている
コラム「植物はいきもの」
コーティング肥料を試してみた

コーティング肥料とは?
一口に肥料といっても、用途に合わせて非常に多くの種類が存在します。

これまで取材した花卉生産者さんの多くが使用していたのは、主にポリオレフィン系樹脂と無機鉱物などを材料に特殊加工した膜で、粒状の硝酸系化成肥料を被覆したコーティング肥料。

微生物が被膜を分解して、植物がよく生育する気温が高い時期には肥料成分を多く溶出し、低い時期には溶出が抑えられるので、肥効期間が長いのが特徴です。

一度施肥すれば長く持つため省力化につながり、一度に成分が流出しないので土壌からの流亡も抑えられ、周囲への影響も軽減されると考えられているのです。最長1年間、効果が持続する種類もあります。

テスト結果は
鉢植え植物それぞれの生育期間に合わせ、肥効の持続が約180日間、約1年間のものなど、4タイプのコーティング肥料を用意して使ってみました。
その結果、

【施肥の作業が軽減】
多数の植物を育てている方には、朗報です。

【肥料切れによる成長の鈍化を回避でき、安定した生育が持続】
特にスイレンは、水中に沈めた鉢土に肥料を埋め込まなければならないのですが、植え付け時に元肥として土に混ぜ込めばよいのでとても便利。生育期間中に肥料不足で起こる葉の黄変や、花付きの悪さがなくなりました。

注)いくつかの植物には、生育が活発な時期に有機肥料も併用しました。

コーティング肥料を試してみた コラム「植物はいきもの」鉢植え用土の表面にばら撒いたコーティング肥料

鉢植え用土の表面にばら撒いたコーティング肥料
コーティング肥料を試してみた コラム「植物はいきもの」スイレンの肥料切れも心配無用

スイレンの肥料切れも心配無用
環境によります
植物の種類や育てる環境によっては、効果的でない場合もあるかもしれませんが、私が自宅で育てている鉢植えに使うのであれば、コーティング肥料は有望な選択肢の一つではないかと感じました。

コーティング肥料の被膜材料によっては、肥料成分が溶出した後の被膜殻の残留や流出が、環境汚染の原因となっていることも留意しなければなりません。

※このコンテンツは、JGN会員向けウェブメディア「メンバーズ・ジャーナル」の連載「植物の知恵袋」から抜粋、編集し直したものです。

コラム「植物はいきもの」について

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