高山植物を主とした白山の自生植物の保護に取り組んできた、白山高山植物研究会によるレポート。
この馴化試験は1998年に始まったもので、白山に自生するブナ帯以高の種子植物、全ての栽培と育成を試みるもの。絶滅危惧種をはじめ、種の保存、植生の復元、緑化などのノウハウを蓄積するのが目的です。
白山には、数多くの豊かな植物群があります。登山の折に、ご覧になられた方も多いでしょう。しかしながら、
「~標高2400mの白山の森林限界は今後短期間に2650mまで上昇し、高山帯の幅は現在の高度差302mから52mにまで縮小されることとなる。これでは、ハクサンの高山植物は今後100年足らずの間に、ほとんど失われ絶滅することになるであろう。~」(本書巻頭「試験結果に寄せて」白山高山植物研究会設立者 金沢大学名誉教授・信州大学名誉教授 清水 建美より)
とあるように、温暖化が進む今、植物種の保存方策を早急に考える必要があるのです。
本書は、この活動に賛同し、あとがきも書かれた森和男さんが寄贈くださいました。
「白山麓における高山植物の馴化試験 平成10年度~16年度」 | |
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発行日 | 2005年3月発行 |
編集 | 白山高山植物研究会 |
発行 | 石川県環境安全部自然保護課・白山市 |
情報提供 | 植物自由業 東アジア野生植物研究会 主宰 森 和男様 Gadenet(ガデネット)会員情報マイページ:https://gadenet.jp/kazuomori/ |