![]() 二又朋則さん(圃場にて) |
4月下旬、植木の生産地として有名な福岡県久留米市田主丸にある金華園を訪れた。代表の二又朋則さんは、英国で園芸の勉強をした経験があり、植物を広めるためのグループを作るなど様々な活動をしていて、以前から話を聞いてみたいと考えていた。西鉄久留米駅から車で約30分、二毛作の麦が青々と育っている田んぼに混じって、ところどころに植木の生産圃場が見られる、三方を山に囲まれた平野の中、金華園の事務所兼倉庫と圃場が見えてきた。露地の圃場には、支柱を立てられた様々な樹形、葉色の樹木苗が整然と並び、壮観だ 1 。挿し木・育苗用のハウスが5棟、圃場の面積は全体で2.7haあり、そのうち1.5haはポット苗の圃場だという。
![]() 1 ポット苗の圃場 |
金華園は朋則さんの祖父が立ち上げ、緑化樹木の需要が多かった時代、カイヅカイブキの苗を大量に生産するようになり 2 、父親は樹高1.5~2mの大きな苗も作るようになって、栽培を広げていった。
![]() 2 現在もカイヅカイブキを生産し続けている |
3代目となった朋則さんは、子供のころから植物に興味があったわけではなく、植木生産の仕事はいやいや手伝っていたという。しかし、大学で植物の勉強をしてみて、家業を継ぐかどうか決めようと考え、園芸学部に進学した。大学3年の時に、ワーキングホリデーでニュージーランドのいくつかのナーセリーでアルバイトをし、その時、ホームステイ先の家族に町の小さな園芸フェスティバルに連れて行ってもらったことが、一つの転機となった。フェスティバルでは・・・