![]() 及川洋磨さん(温室内で) |
クレマチスが開花真っ盛りの6月中旬、岩手県花巻市にある及川フラグリーンに及川洋磨さんを訪ねた。東北新幹線の新花巻駅から車で約20分、田んぼから少し上った場所に苗生産のための温室が並んでいた。奥には、販売用の苗を展示し、コーヒースタンドを併設しているイーサゴ ナーセリー&ガーデンの大きな温室が見える。中に入ると、用途や生育タイプ、つぼみつきなどの状態別にグループ分けされたバラエティ豊かな鉢植えのクレマチスが、見やすく並んでいた 1。
![]() 1 温室内の様子 |
父親の辰幸さんは、約40年前に植木の生産からナーセリーをスタートし、その後シクラメンやクレマチスの鉢物を生産していた。半分趣味でクレマチスの品種を集めていたが、 鉢物中心の当時の流通に合わない品種も多く、あくまで将来何かに使えればというストックだった。洋磨さんにとって、クレマチスは 子供の頃から身近な存在だった。生産よりも、どう楽しむか、どう使うかに興味があったそうで、大学・大学院では造園を学んだ。25歳の 時に岩手に戻ってナーセリーを継ぐ決心をして、クレマチス一本でやっていくこと、苗の生産・販売を主としていくことを父親に提案した。正直なところ、最初は他の生産者のような熱意がクレマチスに対してあったわけではないと打ち明けてくれた。しかし・・・
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