千葉大学名誉教授 三位 正洋
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三位 正洋(みい まさひろ)
1947年東京生まれ。 |
もともとその種には無い青い花色を求め、長い間、育種の努力が続けられてきました。不可能の代名詞であった「青いバラ」など、遺伝子組み換え技術によって、青い花が作出され、大きな話題となりました。そして今、青い花の育種はどうなっているのか、その経緯をたどりつつ、現状と課題を、コチョウランやダリアで青い花を生み出した三位正洋さんに語っていただきました。かつては夢だった世界のこれからに、興味をお持ちいただくきっかけになればと思います。(事務局)
今から26年前に「夢の植物をつくる」という本を書いた。これは植物バイオテクノロジーが品種改良(育種)のための技術としてどのような可能性を秘めているかということを、自分なりにまとめてみたものである。そしてこの本の最後に、「遺伝子組換えで何ができるか」と題して、不可能の代名詞とされてきた青バラの作出に関する可能性について言及した。それは後にサントリー(株)の研究グループによって実現されたが、青い色を持たない重要な花は他にも沢山ある。書いた以上はいつか自分で他の植物でそのような夢を実現したいという思いは残っており、そのために必要な準備だけは整えていた。そして、ツユクサからとった青色遺伝子を持つ石原産業(株)との共同研究で実現したのが、青いコチョウランとダリアの作出である。
花の品種改良の大きな目標の一つは新たな花色の創出である。しかし、たとえば赤い花しか持たない植物に青い花の品種を作ろうとしても、青色色素を作り出す遺伝子を持っていなければ、いくら交配を重ねてもまず実現することはない。これを解決する手段として有効なのが、遺伝子組換えである。
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